HOME > 機関紙showyou > 第62号

機関紙 showyou

showyou

第62号

2010年04月15日発行

さらば、民主党政権

参議院議員西田昌司

マニフェスト違反だらけの民主党政権

民主党の政権ができて6ヶ月以上が経ちましたが、この間彼らは何をしてきたのでしょうか。政権を取る前の選挙では、彼らはマニフェストに様々なことを、国民との約束だと言って書いていました。ガソリン代を下げる、高速道路を無料にする、子ども手当も、他に負担を求めずに無駄を無くしてこれを実行する。しかし、こうしたものは全て、今回実現できなかったわけです。そして逆に、彼らが今国会の中で法制化しようとしているのは、選挙戦では一言も触れなかった、永住外国人に対する地方参政権の付与や選択的夫婦別姓です。選挙前と後で、これほど言っていることとやっていることが異なるのも本当に異常です。特に外国人の参政権の問題については、日本人固有の権利である主権というものを外国人に売り渡してしまうことであり、憲法上も認められるものではありません。また、選択的夫婦別姓も、確かに、女性が社会進出をする際、旧姓名を使う方が便利であることも事実でしょう。しかし、今では通称名を会社の中で使うことも随分認められておりますから、本当の意味での不便なことはなくなっているのではないでしょうか。それよりも、姓を選択できるというこの考え方自体に問題があると私は思っております。

夫婦別姓論の間違い

選択的夫婦別姓の問題は、普通は結婚すると、奥さんが旦那さんの姓に変えますから、女性ばかりがなぜ自分の姓を捨てて男性の姓を名乗らなければならないのかという不公平感がその元にあるようです。しかし、男性の方にとりましても、実は同じ事が言えるのです。といいますのは、私の姓は西田でありますが、この西田という姓を私が選択した訳ではありません。たまたま西田の家に私が生まれてきただけなのです。そしてもっといえば、どの時代に、どの親の下に、どの国に生まれてくるか、そのような、人間のその後の運命を決定づけるようなことさえ、だれ一人選ぶことができない。それが人間なのです。 選択できないものを引き受けて生き抜いていく、そして次の世代にバトンタッチする、それが我々の生きているという意味なのではないでしょうか。そう考えてみると、夫婦別姓の話も、私はそれを選択できるようにしようとすること自体、本質的にほとんど意味がないものであると思うのです。むしろ、選択できないものを選択し、なんでも自分の思い通りにしていこうという考え方自体に問題があるのではないでしょうか。そして、そういう考え方を推進していくと結局は家庭や地域社会、そして国家を破壊してしまうことになると思うのです。つまり、国家にしろ地域社会にしろ家庭にしろ、どれも自分達が選んだのではありません。その時代やその国家に私たちは投げ込まれた訳ですから、有無を言わず引き受けていく以外に無いわけです。その引き受けることを選択していないから嫌だという論理を用いてしまうと、国家も家庭も壊れてしまうということです。このように、民主党政権が行おうとしている政策は、一見すると、理想的で理に叶っているように思えますが、それは綺麗事にすぎず、現実の社会には合いません。彼らの政策は、非常に、欺瞞、偽善に満ちた、でたらめだと言わざるをえないと思います。そういうことが、今回の民主党政権の半年の間に分かってきたことではないでしょうか。

核密約の問題

核密約の問題もその一つです。岡田大臣が、核の密約があったという外交文書を公開しました。これを行ってきた自民党政権の責任はどうなっているのだと彼らは言っています。確かにそれは一理あるでしょう。しかし、よく考えてみると、自民党自身が戦後の占領時代からの仕組みをそのまま引き継いできたわけです。日本に主権がない間に、様々なことがアメリカの占領の下でされてきましたが、核の問題もまさにそのひとつです。しかし実際問題、アメリカの核兵器のない中で果たして、日本の安全を守ることができるのでしょうか。問題は、こうした歴史的事実が明らかになった中、我々がしなければならないことは、先人を非難することではなく、むしろ、我々が事実を知った上で、どうしていくのかということです。もうこれからは、核は一切「持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則を押し通していくことだけでは通用しないということです。そんな綺麗事で果たして、日本を守ることができるのでしょうか。そして、そもそもアメリカの核の傘の下で日本は守られているということになっているけれど、アメリカが日本を守ってくれるという保証があるのだろうかということまで言及しなければなりません。アメリカの核の傘ということは、日本が第三国から核攻撃をされた時、アメリカがその報復として核攻撃をしてくれるということが前提です。しかし、もしそうなれば、攻撃を受けた第三国がアメリカに対して核攻撃をすることは必然であります。つまり、日本の安全のために、核攻撃を受けることをアメリカは覚悟しなくてはならないわけです。果たしてそれをアメリカに期待することができるのでしょうか。私は、甚だ疑問に思っております。このように考えてみると、実は、核の傘の下で日本が守られているということ自体、我々はもう少し現実的に考えていかなければなりません。我々は野党になった今、民主党がせっかく核密約を暴いてくれたのですから、民主党がこの核の問題を議論しようというなら、我々自民党も、実際に日本の国を守るためには、核を持つことも含めた議論をしなければならないのではないかという本音の話を進めて行かなくてはならないのではないでしょうか。

普天間問題の本質

普天間の問題も同様のことが言えます。鳩山総理は、日本とアメリカは対等なのだから、本来アメリカの基地が沖縄にあることがおかしいのだという趣旨の発言を繰り返しされています。これは私も全くその通りだと思っております。ところが、自民党の中では、そういった鳩山総理の発言に対して、そんなことを言ったらアメリカとの日米の信頼関係が崩れるのではないか、日本はアメリカに守ってもらっているのだからもう少しそのことを意識して発言すべきだ、という意見が出てきます。しかし、私はあえて申し上げたい。それは、むしろ自民党の議論の方がおかしいのです。鳩山総理の発言の方がむしろ理屈の上では正しいのです。アメリカと日本は対等だとしたら、日本がアメリカに一方的に守ってもらっていることの方がおかしいということです。しかし、本当に日本とアメリカは対等だとするなら、アメリカに一方的に守ってもらうのではなくて、日本自身が、日本の国を守れるようにしなければなりません。沖縄の海兵隊はいらないかもしれないけれど、その代わりに、日本の自衛のための軍隊、これをきちんと配備をしていかなければなりません。そして、そのためには、もちろん予算も、今までの防衛予算は5兆円弱でありますが、これが10兆円~20兆円近くかかるかもしれませんが、その負担を国民にお願いしなければならないでしょう。当然の事ながら、憲法を改正し、国民に国防の義務があるということも明言しなければなりません。しかし、そういう覚悟が鳩山総理にあるのかといえば、残念ながら全く無いわけです。つまり、鳩山総理や民主党政権がいっているのは、自民党政権の矛盾点をついてはいるものの、自分達はこの国をどうするのかという覚悟も、自分で自分の国を守る気もないということです。結局、戦後の占領体制の枠組みの中に自らを押し込んでいるだけのことです。それでは日本の国は、自分で自分を守ることもできないし、アメリカに守ってもらうこともできなくなり、自民党政権以上に安全保障の面で、脆弱な体制を作ることになってしまっています。まさに国家の危機に陥っていると言うことです。

バラマキによる財政破綻

これは安全保障面だけではありません。今回の予算の中で示されているさまざまなバラマキ予算によって、国家の財政がほとんど破綻の危機に瀕しています。選挙前のマニフェストでは、無駄を無くせば財源はあるといっていたはずです。しかし結局、無駄は探したけれども無かったというのが現実でした。とりあえず、いわゆる埋蔵金などを使って予算を組んでいますが、これは一過性のことで、継続して財源にすることはできません。にもかかわらず、子ども手当や高校の無償化など、恒常的財源が必要な法案を作ってしまったのです。増税はしない、しかし、バラマキはする。これでは、民主党政権が一日長く続けば続くほど日本の財政は破綻をし、国益は損なわれます。これが、今回の民主党政権がもたらした結果なのです。我々は、こうした事実を国民にしっかり伝えて、来るべき参議院選挙で、しっかりと民主党政権に対するNOという答えを国民に示して頂くための努力をしていかなければなりません。

敵は民主党だ

自民党の中にも、谷垣総裁の批判を公然とされる方が一部におられます。私ももちろん谷垣総裁に意見を申すこともあります。しかし、今一番大事なのは国家の一大事だという認識を持つことです。内紛をしている場合ではありません。敵は谷垣総裁ではなくて、鳩山総理であり、小沢幹事長なのだ、民主党政権なのだ、ということを自民党がしっかりと認識して国民に訴えていく。このことが何よりも重要だと思っております。今後とも、皆さま方の御支援、宜しくお願いいたします。

瓦の独り言
羅城門の瓦

百貨店よどこへ行く

河原町四条の阪急百貨店が,今年の秋に閉店するというニュースを聞いて驚きました。調べれば1976年の秋にオープンし、ピーク時には171億円の売上げがあったとか。瓦の若い頃(?)の80年代には阪急百貨店はファッションの先端をいっていた記憶があります。向かいの高島屋とは扱っている商品が違っていたような・・・。(決して高島屋をけなしているわけでは在りません。誤解の無いように)その後、90年代以降の消費者行動が低価格化、カジュアル化へと移って行き、その変化に追いつけず、さらには周辺の専門店の増加、京都駅ビルの開業等々で斜陽化が進んで行ったとか。そういえば京都の阪急百貨店のデパ地下から食料品が消えていったとか。また、東京の有楽町で西武百貨店が閉店するというニュースも聞きました。エルメス、グッチなどのブランド商品コーナが百貨店から消えて行き、そこにユニクロなどの大衆商品が陳列されだしています。かつて百貨店は庶民のあこがれの的でした。ウインドウに飾られている、手の届かない商品を眺めては、何時かはあの商品を買いたいな・・・。といった思いを持っていたのは瓦だけはないような気がします。百貨店が店を閉める、大衆に迎合して大衆品を中心に販売する。これでは百貨店に対するあこがれは無くなります。「手の届かない、あこがれを眺めつつ、手に入れる為の豊かさを求める気持ち」この思いをどこで見つければいいのでしょうか? これも小泉内閣の構造改革のしわ寄せでしょうか? そうであれば一抹の寂しさとともに、たかが百貨店の閉店ですが怒りがこみ上げてくるのは、瓦一人では無いと思っています。

第121号(2025/01/01) 北陸新幹線建設 小浜....

第120号(2024/11/11) 自民党大惨敗!どうな....

第119号(2024/08/10) どうなる自民党総裁選!?

第118号(2024/04/25) 還付金問題の本質 何....

第117号(2024/01/01) 今こそ、お金とは何か....

第116号(2023/11/06) 「経済、経済、経済」....

第115号(2023/07/29) 銃撃から1年、安倍総....

第114号(2023/04/28) 維新の会の躍進は日本....

第113号(2023/01/01) 岸田総理よ、目を覚ま....

第112号(2022/10/25) 国民を分断させるもの....

第111号(2022/07/30) 安倍元総理の遺志(こ....

第110号(2022/04/28) ウクライナ戦争と財政....

第109号(2022/01/01) 財務省に告ぐ。真実を....

第108号(2021/10/17) 岸田内閣発進! 新自....

第107号(2021/07/30) コロナとの戦いに克つ....

第106号(2021/04/26) コロナ危機には、正し....

第105号(2021/01/01) 国難襲来!今こそ正気....

第104号(2020/10/25) 菅内閣の課題

第103号(2020/07/22) コロナが示した事実、....

第102号(2020/04/22) コロナショックに立ち....

第101号(2020/01/01) MMT(現代貨幣論)によ....

第100号(2019/10/31) 防災のためにもMMTの....

第99号(2019/08/10) MMTを活用して経世済....

第98号(2019/05/01) 財政再建至上主義は間....

第97号(2019/01/01) 平成の総決算をして新....

第96号(2018/10/25) ドイツ・デンマーク海....

第95号(2018/07/31) 今こそ命を守る知恵と....

第94号(2018/04/25) 経世済民こそ政治の使....

第93号(2018/01/01) 北朝鮮危機と憲法改正

第92号(2017/11/05) 衆院選与党2/3超の勝....

第91号(2017/07/01) テロ等準備罪と戦後の偽善

第90号(2017/04/21) 森友学園騒動顛末記

第89号(2017/01/01) トランプ大統領の誕生....

第88号(2016/10/25) 全国を新幹線で結べば....

第87号(2016/07/25) 参院選与党勝利!

第86号(2016/04/25) 伊勢志摩サミット

第85号(2016/01/01) アベノミクスで故郷(....

第84号(2015/10/15) 安保の次は経済再生!

第83号(2015/07/10) 平和安全法制の整備の....

第82号(2015/04/20) 大阪都構想が近畿を潰す

第81号(2015/01/01) アベノミクス第二の矢....

第80号(2014/10/15) 旧街道の再整備で日本....

第79号(2014/07/25) 安倍内閣に死角はないか

第78号(2014/04/25) 自衛権は主権国家とし....

第77号(2014/01/01) 安倍内閣 2年目の正念場

第76号(2013/10/21) 増税とデフレ脱却は両....

第75号(2013/08/10) 参院選勝利! 安倍内....

第74号(2013/04/15) 参院選の勝利で政権の....

第73号(2013/01/01) 安倍内閣に期待する!

第72号(2012/10/20) 安倍政権の誕生で日本....

第71号(2012/07/20) 民主党瓦解! 総選挙へ!

第70号(2012/04/15) 国を滅ぼす野田政権よ....

第69号(2012/01/01) 増税反対!デフレを止....

第68号(2011/10/15) 野田政権を打倒せよ

第67号(2011/07/07) 菅内閣は万死に値する

第66号(2011/04/20) 今こそ、日本人として....

第65号(2011/01/05) 民主党政治の崩壊

第64号(2010/10/15) 国民の敵!民主党政権

第63号(2010/06/23) 菅総理よ、食言を止め....

第62号(2010/04/15) さらば、民主党政権

第61号(2010/01/04) 小沢独裁政治を倒せ!

第60号(2009/10/01) 自民党よ、保守政党と....

第59号(2009/07/01) 民主党で日本は崩壊する

第58号(2009/04/17) さらば小沢一郎

第57号(2009/01/01) 脱、構造改革宣言

第56号(2008/10/20) 太郎か一郎か

第55号(2008/07/20) 国会議員として一年を....

第54号(2008/04/15) 民主党の行為は政治テ....

第53号(2008/01/15) 初国会を振り返って-....

第52号(2007/09/06) 何故、自民党は惨敗し....

第51号(2007/05/15) 参議院選挙の争点は何か

第50号(2007/01/01) 戦後教育の何が間違っ....

第49号(2006/10/01) 伝えよう!美しい精神....

第48号(2006/07/15) 真・政治家宣言!正せ....

第47号(2006/04/01) 「中流」はどこへ消え....

第46号(2006/01/01) 憲法9条と自衛隊、女....

第45号(2005/10/08) 総選挙で問われなかっ....

第44号(2005/07/15) 靖国問題の本質とは

第43号(2005/04/11) 目覚めよ 日本! ―西....

第42号(2005/01/01) 知恵と勇気

第41号(2004/10/01) ロシア訪問記

第40号(2004/06/20) 拉致事件解決のために....

第39号(2004/04/05) 安心してお召し上がり....

第38号(2004/01/01) 政界プロジェクトX

第37号(2003/10/15) 自民党総裁選挙を振り....

第36号(2003/08/01) 西田昌司 大講演会・....

第35号(2003/05/14) 西田昌司は何を訴えて....

第34号(2003/01/01) 新年あけましておめで....

第33号(2002/10/10) 北朝鮮問題を考える

第32号(2002/07/01) 国家として守るべきも....

第31号(2002/04/08) さらば、「鈴木宗男」....

第30号(2001/01/01) 謹  賀  新  年

第29号(2001/10/15) 世界は今、自分のアイ....

第28号(2001/07/07) 父 西田吉宏を語る

第27号(2001/04/01) 自民党再生の為に

第26号(2001/01/01) 謹 賀 新 年

第25号(2000/10/16) 人+信頼=幸福の方程式

第24号(2000/07/12) 神の声を聴け -衆議....

第23号(2000/04/01) 日本の危機

第22号(2000/01/01) 謹 賀 新 年

第21号(1999/10/10) 国旗国家方に寄せて

第20号(1999/07/20) 京都府の危機

第19号(1999/05/20) 統一地方選挙を振り返って

第18号(1999/01/01) 謹 賀 新 年 今 年 の....

第17号(1998/10/10) 拝啓 加藤幹事長殿

第16号(1998/07/05) 景気回復のために

第15号(1998/04/10) 信頼の回復 - 予算特....

第14号(1998/01/01) あけましておめでとう....

第13号(1997/10/06) 地方自治の推進を

第12号(1997/07/07) 環境問題を考える3つ....

第11号(1997/04/10) 重油の海に思う

第10号(1997/01/01) 幸せになるために

第9号(1996/10/20) 沖縄問題の本質

第8号(1996/07/20) 行き過ぎた自由、失わ....

第7号(1996/04/08) 今、政治家に求められ....

第6号(1996/01/01) 謹賀新年新しい日本を....

第5号(1995/10/16) 参議院選挙に思う

第4号(1995/05/01) 三期目の当選に際して

第3号(1995/03/01) この街と人が好き・西....

第2号(1995/01/01) 謹賀新年

創刊号(1994/09/01) Show you (しょうゆ....

後援会 会員募集(Showyou友の会) 入会のお願い