【参議院議員 西田昌司 政策提言】
消費税廃止と戦略的法人税改革による令和型内需主導経済の実現
■ 提言の背景
近年のアメリカの通商政策、とりわけトランプ大統領による関税強化政策は、事実上のドル切り下げであり、1985年のプラザ合意と構造的に同様である。日本経済にとって、これは大きなリスクであると同時に、外需依存から内需主導への転換を果たす絶好のチャンスでもある。
■ 提言の骨子
1 消費税の廃止(もしくは実質ゼロ) -物価高対策と内需刺激策の両立 -輸出補助金と見なされる税制構造の是正
2 法人税率の段階的引き上げ(現行約23.2% → 40%へ) -財源確保と所得再分配の観点からの適正化
3 戦略分野への投資減税・即時損金算入の導入 -AI・デジタル・再エネ・半導体など -雇用・人材育成・国内回帰への優遇
■ 期待される効果
消費税廃止により、家計の可処分所得が増加し、個人消費が拡大・消費者物価の直接的な引き下げによるインフレ抑制・法人税改革による公平な税制実現と、将来の成長分野への民間投資誘導・税収面では短期的減収を国債で一時的に補い、中期的には成長による自然増収が見込まれる・輸出補助金との批判を払拭し、アメリカとの通商交渉における日本の立場を強化
■ 財源とインフレ対応
消費税廃止により一時的に税収が年間約 25 兆円減少するが、これは国債で段階的に補う。同時に、インフレ率が上昇した場合は、法人税・所得税の引き締めや支出の弾力的見直しを行い、インフレ制御と経済成長の両立を図る。
■ 結論
消費税の廃止と、成長分野に資源を集中する法人税改革は、日本経済にとって令和の“構造転換”となり得る。内需拡大・物価安定・成長分野への投資という三位一体の政策により、経済の再生と財政の健全化の両立を実現すべきである。