機関紙 showyou

第127号  北陸新幹線コース決まる!

早期完成で国土強靱化!

参議院本会議で決算委員長として令和6年度決算について報告を行いました

 北陸新幹線敦賀以西ルートについて、長年にわたる議論の末、小浜・京都ルートが正式に決定いたしました。ただ、この決定を「新幹線のルートが決まった」という程度に受け止めるなら、その本当の価値を見誤ることになります。
 私は、この事業は単なる交通インフラ整備ではなく、日本の未来を左右する国家プロジェクトであると考えています。現在、日本の高速交通網は太平洋側に偏っています。東海道新幹線は日本の大動脈ですが、ひとたび南海トラフ巨大地震や大規模災害が発生すれば、日本の経済活動は深刻な影響を受けます。
 だからこそ、日本海側にもう一本の高速交通網を整備することが必要なのです。
これは「国土強靱化」の根幹をなす政策であり、災害時の代替ルートとしてだけではなく、平時においても地方創生、日本経済の活性化に直結する国家戦略です。
 ところが京都では、「地下水が枯れる」「残土の処分ができない」「京都市の財政が破綻する」といった不安ばかりが繰り返し報道されています。もちろん市民の皆様が不安を抱かれることは理解できます。しかし、政治の役割は不安を煽ることではありません。事実を丁寧に説明し、課題を一つ一つ解決しながら未来への道筋を示すことです。私は、その責任を果たしたいと思っています。

小浜・京都ルートが選ばれた理由

 敦賀以西ルートについては、米原ルート、小浜・亀岡ルート、小浜・京都ルートなど、さまざまな案が検討されました。しかし私は当初から、小浜・京都ルートこそ唯一現実的な選択肢であると考えてきました。
 その最大の理由は、利用者利益です。新幹線は造ることが目的ではありません。多くの人に利用され、地域の発展につながって初めて意味があります。京都駅は東海道新幹線をはじめ、JR在来線、近鉄、地下鉄が集中する西日本有数の交通結節点です。
 ここで北陸新幹線と接続することによって、北陸地方から東京、中京圏、大阪方面への乗り換えが極めて便利になります。もし京都駅を経由しないルートになれば、その利便性は大きく損なわれます。だからこそJR西日本も、京都駅接続を重視してきたのです。
 一方、小浜・京都ルート以外は、JR西日本だけでなく沿線自治体からも十分な支持を得られませんでした。
鉄道会社は利用者利益を考え、自治体は地域振興を考えます。その双方が支持しないルートは、最初から実現性に乏しかったと言わざるを得ません。

小浜・亀岡ルートという政治的産物

 一時期、小浜・亀岡ルートが有力視されたことがありました。しかし私は、この案には交通政策よりも政治的事情が色濃く反映されていたと考えています。北陸新幹線の基本計画が発表された当時の蜷川府政は、高速道路や新幹線などの大型インフラ整備に極めて消極的でした。
 その京都駅を避けて亀岡へ向かう案は、利用者利益を最優先に考えた結果というより、当時の府政に対する政治的な「当て擦り」の意味合いが強かったのではないかと思います。国家百年の計である新幹線整備は、政治的感情ではなく、国民全体の利益を基準に判断されるべきです。

私が提案した「新京都駅構想」

参議院決算委員会の総括質疑で高市総理へ委員長として質問いたしました

 もっとも、京都駅へ接続することには大きな技術的課題がありました。現在の東海道新幹線は高架構造です。その横へ北陸新幹線を並べようとすれば、どこかで東海道新幹線の上を越えなければならず、現実的ではありません。また八条通地下案も検討されましたが、地下水への影響を考えると極めて難しい案でした。
 そこで私は以前から、桂川駅周辺を「新京都駅」と位置付ける構想を提案してきました。桂川駅はJR京都線と接続し、周辺には新たな都市開発の余地もあります。京都駅への過度な集中を避けながら、新しい都市拠点を育てることができる。私は、この桂川駅構想こそ京都の将来にとって最も発展性の高い案であると考えてきました。

不安を煽る報道により市民が惑わされている

 その後、新たな技術的な選択肢として浮上したのが、大深度地下を活用した南北ルートです。このルートは、京都駅で東海道新幹線と接続するという最大の利用者利益を確保しながら、地上への影響を最小限に抑えることができる画期的な案です。
 私が提案してきた桂川駅を新たな交通拠点とする構想も、この南北ルートも、基本となる技術は大深度地下をシールド工法で掘り進めることにあります。
 ところが、この工法について、「京都の地下水が失われる」「地盤沈下が起こる」といった不安ばかりが語られています。

しかし、事実はどうでしょうか

 京都市営地下鉄東西線も二条駅以西はシールド工法で建設され、二条駅以西では水の問題は発生しなかったと報告されており、二十年以上にわたって安全に運行されています。もちろん施工に当たっては地下水への影響を十分に調査し、必要な対策を講じた上で工事が進められました。その技術と経験は、今回の北陸新幹線にも生かされます。
 大切なのは、科学的なデータと技術に基づいて議論することです。不安だけを拡大してしまえば、日本では今後、大規模なインフラ整備は何一つできなくなってしまいます。

もう一つ大きな論点となっている建設残土

 「大量の残土をどこへ持って行くのか」という疑問を持たれる方も少なくありません。
しかし、これも解決策はあります。実際に残土を受け入れたいという地域は存在します。谷を埋めて農地や住宅地、防災拠点など地域の再整備を進めたいという要望もあります。残土は「厄介者」ではなく、地域づくりの資源にもなり得るのです。

搬出方法についても工夫が可能

 例えば福王子交差点の北側に立坑を設ければ、市街地中心部を通ることなく京都市北部方面へ搬出できます。搬出用の道路を新たに作れば地元の利益にもなります。さらに福井県も残土処分への協力姿勢を示しています。また、桂川駅周辺から搬出する残土については、京都縦貫自動車道へ直接アクセスすることで、一般道路への影響を最小限に抑えることができます。課題は確かにあります。しかし、課題には必ず解決策があります。政治とは、その解決策を示すことです。

心配された京都府・京都市の財政負担

 私はこれまで一貫して、「国家プロジェクトである以上、その利益は全国民が受けるものであり、地方だけに過大な負担を求めるべきではない」と訴えてきました。その結果、高市総理は国会の私の質問に対して、地方負担について国が責任を持って対応する考えを明確に示されました。これは極めて重要な政治判断です。
 地方の財政を守りながら国家プロジェクトを前へ進める。この方向性が示されたことで、最大の懸案は大きく前進したと言えるでしょう。私は今後も、京都府・京都市に過重な負担が生じないよう最後まで取り組んでまいります。

この事業の意義は北陸新幹線だけでは終わらない

北陸新幹線与党PTにおいて「京都・小浜ルート(桂川案)」が決定されました

 京都まで完成すれば、その先にはさらに大きな未来が広がります。西へ分岐すれば山陰新幹線の実現が現実味を帯びます。南へ延伸すれば四国新幹線への道が開かれ、将来的には関西国際空港との高速鉄道ネットワークも視野に入ります。京都は再び、日本列島の東西だけでなく南北を結ぶ交通の要となるのです。また、小浜・京都間にはトンネルから地上へ出る「明かり区間」があります。この区間に新駅を整備することができれば、丹波地域の発展にも大きく寄与するでしょう。人口減少が進む中山間地域だからこそ、高速交通網との結節点をつくり、新しい産業や観光、人の流れを呼び込む発想が必要です。

京都を中心に五兆円を超える国家投資

 建設期間中には多くの雇用が生まれ、建設業はもちろん、製造業、観光業、サービス業など幅広い分野への経済波及効果が期待されます。完成後には鉄道施設に係る固定資産税相当額が地元自治体へ還元される仕組みもあります。つまり、京都が負担する以上に、京都へ投資と税収が戻ってくるのです。
 私は長年、「政府の投資は未来への資産である」と訴えてきました。デフレが長く続いた日本では、「公共事業は悪」「借金は悪」という考え方が社会全体に染みついてしまいました。しかし、本当に未来を切り開くインフラまで止めてしまえば、日本は成長する力を失ってしまいます。
 道路も、新幹線も、港も、空港も、先人たちが未来を信じて造ってくれたからこそ、今の日本があります。私たちもまた、次の世代に誇れる日本を残さなければなりません。
 北陸新幹線小浜・京都ルートは、そのための国家プロジェクトです。私はこれからも、事実に基づいて丁寧に説明し、地域の皆様の不安に真摯に向き合いながら、一日も早い完成に向けて全力で取り組んでまいります。できない理由を並べる政治ではなく、どうすれば実現できるのかを考える政治へ。縮小を前提とした「デフレ脳」を突き抜け、未来に挑戦する京都へ。夢を語り、未来に投資し、若者が希望を持てる京都をつくるために。
 私は皆様とともに、ワクワクする京都、日本の未来を築いてまいります。

瓦の独り言
貴船神社と絵馬


羅城門の瓦

 今年も猛暑に突入しましたが、皆様方いかがお過ごしでしょうか。
瓦は、涼を求めて先日「貴船(きふね)の水まつり」(地名はキブネと濁りますが神社は濁りません)に行ってきました。全国に二千社はあるといわれている「水の神様の総本宮」。ご祭神は「高龗神(たかおかみかみ)」といって龍の古い漢字が当てられている神様です。
 前に流れている貴船川は京都市内を潤す鴨川の源流とも考えられており、古くから朝廷では雨乞いの神として信仰されていました。歴代の天皇は「干ばつの時には黒い馬」、「長雨の時には白い馬」を奉納していました。後には生きた馬に替えて、馬の形をした板に絵を描いた「板立馬」を奉納したと伝えられています。
 これが、現在の絵馬の原形です。江戸時代に入って庶民が絵馬を神社に奉納する習慣が広まり、現在に至っていますが京都では五角形の絵馬、中には屋根にひさしが付いたものまで出てきています。つまり、絵馬の形は馬小屋を意味しているのです。
 今、京都では地下水がどうのこうのと、水にまつわる話題が出てきています。瓦は「京都盆地は、隣の琵琶湖に匹敵するくらいの大きな水甕の上に浮かんでいるようなもの。水は地下にいっぱいある。」と聞いたことがあります。「鉄道工事等で井戸が枯れたが、もう少し深い井戸を掘りなおしたらこんこんと水が湧いてきた。」といった話を2,3聞いています。
 京友禅、京料理、酒づくりなど水がなくてはならない伝統産業ですが、井戸が枯れたから廃業したといった話はあまり聞いた覚えがありません。地質学者はそのあたりを検証してくれると思いますが、さがない市民がデマに惑わされないよう、導いていただけるのは我々が全幅の信頼を置いている西田昌司参議院議員しかおられないと思っているのは、瓦一人だけではないと思っています。
 それに貴船の水の神様が京都盆地を守ってくれますって!

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